コロナ禍に思うこと

まもなく4月も終わりです。

国内で初の感染者が確認されたのが1月。そしてコロナウイルスの感染防止のための非常事態宣言が4月7日に7都府県に発出されました。そして16日には全国へ拡大されました。

こんな小さな会社でもイベントの開催中止でホームページやチラシの制作がキャンセルになったり、「さまざま」の整理収納サポートも積極的に利用を促すわけにもいかずと経済活動への影響を受けています。

飲食業や宿泊業の大変さは、入居している京都オフィスが宿泊業も飲食業も行なっている複合施設であるため、ひしひしと感じるところがあります。また業務用の卸と小売業の両方を行なっている事業者さんの話を聞くと、小売業の方は以前よりもお客さんは増えているもののそんなことで卸の方のマイナスは全然埋めれないという話をされています。

お金って循環してるんだなと実感されている方が多いのではないでしょうか?

僕自身の経営者としての現状の対処の仕方としては会社の規模も小さいので、行政の支援にはなるべく頼らずにスタッフ3人でこの状態でもできる部分を伸ばしていこうということでいろいろチャレンジしています。

こちらは「さまざま」のオンライン教材の収録。

こちらはzoomのやりとりの生配信の実験。

いろいろやってみないと分からないことばかりですが、そんな感じでどちらかといえば忙しい日々を送っています。


ここからは僕自身の思っていることを書きます。

まずは、毎週のように奉仕クラブのワイズメンズクラブの活動で京都に行っていたのがなくなりました。会議はほぼzoom に切り替わりました。

クラブに入ってもう10年近くなるので当たり前の日常でしたが、こうして京都に行かなくなるといかに自分の時間をクラブ活動に割いていたのだろうかということに気づかされました。ワイズメンズクラブ以外にもしているボランティアの活動もあったので、自分のために使える時間が本当はこんなにあったのかということに驚きました。

そしてそうなると「本当に自分がやりたいことしか続けられない」ということにも気づかされました。勉強のためにあるジャンルの本を集中して読み込んでみようなんてこともやれているのですが、これは自発的でなければ相当苦痛ではないかと思います。

コロナ禍に対する不安は実際のところはほとんどありません。なぜなら僕の置かれている状態がずっとそんな感じだったからです。人が来るより去っていく方が多い。将来の生活の見通しがたたない。それは京都から奈良に越してきた時に覚悟してきたことなので今のところは対処できています。

そんな中で新しく始めた事業があります。トリクルという事業です。

図で書けばこんな感じ。お寺を仲介場所としてテイクアウトをしてもらうような事業です。

もともと通販の送料の問題については思うところがあったのでそのアンチテーゼとして「トリクル」という通販サイトをやっみようという構想だけは以前からありました。

今回もFacebookではコロナ支援のグループが立ち上がり、全国で売り先に困っている生産者さんの販売を支えるグループができました。僕も参加しましたがあまり繋がりを感じられないそしてそこでも立ちはだかる送料の問題。だいたい何かを購入しても1,000円程度の送料が別途必要になってきます。

そういうことではなくもっと小さな身近なエリアで経済圏を作って経済を循環させていく方法をこの時期に立ち上げられないかと思って以前思いついた「トリクル」を再度引っ張り出してきました。

今回トライアルでやってみて、ボランティア仲間から回ってきた徳島の給食用の無農薬ブロッコリー50個、地元のレタス農家さんのレタスを35個を取り扱うことができました。

プラスアルファ商品として普段はマルシェに出店しているネッコさんのコーヒー豆も取り扱ってみたり。

やってみて思ったことは「小売業って本当に大変なんだなあ」ということでした。書き出すといろいろありますが、まずこの小銭の取り扱いだけでもびっくりしました。僕自身は制作の仕事が多いので納品していくらみたいなことが多いのですが、150円前後の商品を取り扱うのってこんなに大変なことなんだなあと思いました。

今は購入してくださる方も人助けだと思って買ってくださっている方もいらっしゃると思うのでこのような状況の中でも工夫して来られた方が楽しんでいただけるような場所にしていきたいと思います。

これをみられている方がどのように想像されているかは分かりませんが、こんな書き方していますが、来られるのは午前中2人とかそんな少人数です。

増えてきたら来寺してもらうのを30分ごとの予約制にしようかとは思っているので、「報恩寺に人が集まってるらしい」なんて変な噂を立てないでくださいね。

こんなのはこんな小さな会社がすることではなく行政がすることじゃないかと思います。なので、僕はこんな形ができるよという例が示せたらそれでいいと思っていますし、今繋がりのある仲間の中で助け合えればいいかなと思っているだけです。

コロナウイルスの件は1日も早く収束して欲しいと願っていますが、僕自身は今この状況で自分が今までやってきた生き方で良かったんだなということがよりはっきりと感じることができました。

最後は自分は大丈夫なんだと強く信じること。

「大丈夫だからコロナにはかからない」という大丈夫ではなく、「こんな世の中になっても自分自身は大丈夫生きていけるんだ」と確信する。テレビの情報に振り回されて不安がらない。美味しいご飯を丁寧に作って身の回りを整える。

そんな日常を僕は送りたいと思っています。

この記事を書いた人

アマネシズヤ

アンジェリカルート株式会社 代表取締役社長

田舎のお寺のコミュニティ坊主。おてらじおパーソナリティー。浄土宗報恩寺住職。奈良芸術短期大学非常勤講師。おてらサロンままねオーナー。田舎移住、田舎起業の相談乗ります。パスタを作るのが大好きです。

一緒に現実と理想のギャップを埋めていきましょう!